院長のつぶやき

腰椎椎間板ヘルニアって全てが手術になるの?

2025/11/19

腰の痛み…特に 腰椎椎間板ヘルニア(以下「椎間板ヘルニア」)と診断された方が真っ先に気になるのが、「手術が必要になるのか?」という点だと思います。今回は「椎間板ヘルニアのほとんどは手術にならない」というテーマで、医学的なデータを交えながら、なぜ保存的治療が主体なのかを分かりやすく整理します。


なぜ「ほとんど手術にならない」と言えるのか

椎間板ヘルニアと診断されても、すぐ手術になるわけではありません。実際、研究では保存的治療(薬物・理学療法・生活動作調整など)で経過をみて改善する例が多く報告されています。たとえば、レビュー研究ではヘルニアを起こした患者群の 約76.6% が保存的治療中に「核(椎間板の中身)が自然に縮む・吸収される」という変化を示しており、これが手術回避につながる要因とされています。 orthopedicreviews.openmedicalpublishing.org+1PMC+1
また、ある前向き研究では、手術適応とされる症状を持つ患者でも、保存療法のみで約81%が良好に経過し、手術に切り替えたのは約19%だったというデータもあります。 actaorthopaedica.be
これらの数値から、「椎間板ヘルニア=必ず手術」というわけではなく、多くのケースが手術を回避できるという理解ができます。


手術適応となるケース・手術割合のデータ

それでは、どれくらいの割合で手術になるのでしょうか。研究によって厳密な数字は異なりますが、一つの指標として「再手術・術後処理」のデータがあります。たとえば、ある研究では椎間板ヘルニアの手術を受けた後、再度手術が必要になった割合が 5~12%程度という報告があります。 BioMed Central+1J-STAGE+1
ただし、これは手術を受けた後の「再手術率」であって、手術を受ける前の「手術になるかどうか」の割合とは直接一致しません。しかし「多くの患者がまず保存療法+経過観察で済んでおり、手術に至るのは少数派である」という実情を裏付けるデータと言えます。

さらに、ガイドラインやレビュー研究では「保存療法を先行することが推奨される」という記載が多数です。たとえば、あるレビューでは「手術群と保存療法群で長期的な機能回復や障害度(Oswestry Disability Indexなど)には大きな差がない」という報告があります。 MDPI+1PMC+1
つまり、手術を受けるかどうかは「痛みの強さ・神経症状(しびれ・筋力低下など)・保存療法での改善の有無」などを総合的に判断するもので、「ヘルニアです=手術です」というわけではありません。


手術を回避できる理由

では、なぜ多くの椎間板ヘルニアが手術に至らずに改善するのでしょうか。主な理由は次の通りです。

  1. 自然経過での改善・吸収
     前述のレビューでは、ヘルニア発症後の保存療法中にヘルニア内容物(核や突出部)が縮小・吸収される割合が約 76.6 % と報告されており、これに伴って症状が改善するケースが多いとされています。 orthopedicreviews.openmedicalpublishing.org
     このことから、保存的治療(安静・薬物・理学療法・生活動作調整)がまず選ばれるのです。
  2. 保存療法が有効というエビデンス
     保存的治療でも、機能改善・痛み軽減の面で手術と長期成績に大きな差がないという報告があります。手術は改善を速める場合がありますが、長期的には「手術をしなかった群」でも十分な回復を得ているケースが少なくありません。 MDPI
     つまり、強制的に手術をするのではなく、まず保存的アプローチをとることが医学的にも支持されています。
  3. 手術のリスク・コストを考慮
     手術には出血・感染・神経損傷などのリスクや、入院・費用・回復期間といった負担があります。そのため、症状が比較的軽い、あるいは改善傾向が見られる患者には、まず非手術的治療を優先する方針が一般的です。

では、どんな場合に手術を検討するのか?

保存療法を行ってもなお痛み・しびれ・筋力低下が改善しない場合、手術が検討されます。具体的には以下のような状況です:

  • 足(下肢)へのしびれ・痛みが強く、歩行制限を伴う
  • 筋力低下(例:つま先が上がらない、ふくらはぎを持ち上げられない)や反射異常が出ている
  • 排尿・排便の異常を伴う(馬尾症候群を疑う重篤なサイン)
  • 保存療法を3~6か月以上行っても改善傾向が見られない

こうした場合には、整形外科医・脊椎専門医と相談のうえ「手術適応かどうか」を慎重に判断します。ガイドラインでも、まずは保存療法を3か月以上継続しても改善しない場合、手術を検討するという流れが多いです。 MDPI


まとめ

椎間板ヘルニアと診断されると不安になる方も多いですが、実際には **「ほとんどが手術には至らない」**という事実があります。

  • 保存的治療で改善するケースが多く、ヘルニア内容物の自然吸収も報告されています。
  • 長期的な機能回復において、手術と非手術の差が大きくないという研究もあります。
  • 手術を選ぶのは、「痛み・神経症状・保存療法の反応」を総合して判断される少数派です。

もし「椎間板ヘルニア」と診断されたなら、まずは保存的治療(理学療法・運動療法・生活動作の改善など)にしっかり取り組むことが大切です。そのうえで症状が改善しない場合には、手術も選択肢の一つとして考える――という流れを理解しておくことで、安心して治療に向き合えると思います。

当院では、まずは手術をしない方法で治療を進めていき、それでも効果がでなかったり、症状の緩和がなかった場合に手術を検討することをお勧めします。

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