肩や首、腕にかけてのしびれや痛み、だるさを感じたことはありませんか？こうした症状が慢性的に続く場合、「胸郭出口症候群（TOS: Thoracic Outlet Syndrome）」の可能性があります。比較的聞き慣れない病名ですが、近年では肩こりや首の不調として見過ごされることも多く、症状が悪化する前に正しい理解と治療が重要です。今回は、胸郭出口症候群の特徴、原因、そしてマッサージや鍼治療などの有効な治療法について解説します。
胸郭出口症候群とは、首の付け根や鎖骨周囲、胸郭の出口で神経や血管が圧迫されることで、腕や手に痛み・しびれ・だるさを生じる疾患です。主に腕神経叢（C5～T1の神経束）や鎖骨下動脈・静脈が圧迫されることが原因となります。
症状は以下のように多岐にわたります：
これらの症状は、日常生活の中での腕や肩の動作、姿勢によって悪化することがあります。
胸郭出口症候群の原因は多岐にわたります。主な要因として以下が挙げられます。
胸郭出口症候群は、症状が多様で他の肩こりや首の疾患と似ているため、診断が難しい場合があります。診断には以下の方法が用いられます。
胸郭出口症候群は、症状と検査結果を総合して診断されます。
胸郭出口症候群の治療には、まず**保存療法（手術をしない方法）**が基本となります。その中でも、マッサージや鍼治療は非常に有効です。
胸郭出口周囲の斜角筋、小胸筋、僧帽筋などの筋肉が硬くなると神経や血管を圧迫します。マッサージや鍼治療によって筋肉の緊張を緩めることで、圧迫を軽減し、痛みやしびれを和らげることができます。
鍼刺激やマッサージにより局所の血流が改善されると、神経や筋肉への酸素や栄養供給が向上します。血流改善は、慢性的なこわばりや痛みを軽減する重要な要素です。
神経圧迫や痛みが続くと、交感神経が過剰に働き、血管収縮や筋緊張がさらに悪化することがあります。鍼治療には自律神経のバランスを整える作用もあり、痛みの悪循環を断つ効果があります。
マッサージや鍼治療は、薬物を使わずに症状を改善できるため、副作用が少なく安全に行える治療法として、多くの患者さんに推奨されています。
これらの症状は、マッサージや鍼治療が有効です。
また、レントゲンやMRIでは映らない症状ですので、是非一度治療を受けることをお勧めします。
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治療院 春の風（はるのかぜ）
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