院長のつぶやき

危険な腰痛のサイン(RED FLAG)とは?見逃してはいけない症状

2025/11/6

腰痛は、多くの人が経験する身近な症状です。ちょっとした筋肉疲労や姿勢の悪さによる腰痛は自然に改善することも多いですが、中には早急な受診が必要な危険な腰痛もあります。医学的には、こうした危険な腰痛の兆候を「RED FLAG(レッドフラッグ)」と呼びます。今回は、一般の方にもわかりやすく、腰痛のRED FLAGについて解説します。


1. RED FLAGとは?

RED FLAGとは、腰痛の中でも重大な病気が隠れている可能性を示す警告サインのことです。たとえば、骨折、感染症、がん、神経障害など、放置すると症状が悪化したり命に関わる場合もあります。

腰痛の原因は多くが筋肉や関節によるものですが、RED FLAGがある場合は、自己判断せず、すぐに医療機関での評価が必要です。


2. 注意すべきRED FLAGの具体例

(1) 強い腰痛と夜間痛

  • 夜中に腰の痛みで目が覚める、または安静にしても痛みが強い
  • がんや感染症などの可能性があります

(2) 急に起こった強い腰痛

  • 転倒や事故の後に腰痛が出た場合
  • 骨折や椎体損傷の可能性があります

(3) 脚のしびれや力が入らない

  • 足に力が入らない、感覚が鈍い、排尿・排便に異常がある
  • 腰部脊柱管狭窄症や馬尾症候群など、神経に関わる疾患が考えられます

(4) 発熱や全身症状を伴う腰痛

  • 発熱、体重減少、全身のだるさなどがある腰痛
  • 感染症(脊椎炎など)や全身性疾患の可能性があります

(5) 高齢者や免疫力低下者の腰痛

  • 高齢者、ステロイド服用中、がん治療中の方は、軽度の腰痛でも骨折や重篤な病気のサインであることがあります

3. RED FLAGを見逃さないために

RED FLAGは、腰痛の「普通」と「危険」を見分けるサインです。重要なポイントは以下の通りです。

  • 痛みの強さだけで判断しない:軽くても危険な場合があります
  • 痛みの出方や症状の変化に注意:夜間痛やしびれ、力の入りにくさなどは要注意
  • 自己判断せず専門医に相談:早期発見が重篤化を防ぎます

4. 受診のタイミング

RED FLAGの兆候がある場合は、早急に整形外科や総合診療科を受診してください。特に、

  • 足に力が入らない、感覚が鈍い
  • 排尿・排便の異常がある
  • 夜間も痛みで眠れない
  • 高熱や全身のだるさを伴う

場合は、救急対応が必要なケースもあるため、迷わず医療機関を受診しましょう。


5. まとめ

腰痛の多くは、筋肉や関節の疲労・使いすぎによるもので、時間の経過やストレッチで改善することがほとんどです。しかし、以下のような症状がある場合はRED FLAGの可能性がある危険な腰痛です。

  • 強い腰痛や夜間痛
  • 急な腰痛、転倒後の腰痛
  • 脚のしびれや力が入らない
  • 発熱や全身症状を伴う腰痛
  • 高齢者や免疫力低下者の腰痛

当院では全ての腰痛の方の施術をするわけではありません。

骨折や生命の危機に関連する腰痛では、医療機関へ受診を勧めます。

自分の症状がどちらに該当するかわからない方は一度受診してみてください。

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