院長のつぶやき

鍼治療のツボって何??西洋医学で徹底解説!

2022/7/23

こんにちは。今回はツボについての解説になります。皆様も今まで「頭痛のツボはここだよ」とか「ここを押すと気持ちがいいから、ツボなのかも」など、日常生活でもツボという単語を使ったことがありますよね。

鍼灸師は、このツボを使って治療を行なっているのですが、中には「ツボなんて本当にあるの?」と懐疑的な方もいらっしゃることと思います。

そこで今回は、ツボに対して解説した動画を参照し、一般の方にもわかりやすいように解説していきます!それではいきましょう!

経絡はWHOにて361個が確定されている!

そもそも、このツボは、鍼灸師の用語を使うと「経穴」と呼びます。この経穴は、WHOにも認められており、位置や役割を定義付けされています。しかし、361個の経穴は、国によって異なったり、時代によってその位置が変更になることが多々あり、変動するものという認識で捉えていただけると良いかと思います。それでは、いったい経穴とは何なのか?やっぱり、言い伝えとか、東洋の神秘で解明できないものなのか?それらの疑問について解説していきます。

経穴は実際どんなもの?

では次に、経穴とはどの様なものをいうのか、その解説に移っていきましょう。

今回は、「西洋医学的に解釈する」がテーマなので、これらを分割してみてみましょう。

まずは結論です。

  • ツボに構造的な特徴はない
  • 各ツボに別々の意味合いがある
  • 意味合いの種類として(1. 神経・血管走行 2. トリガーポイント 3. モーターポイント 4. スタッキングポイント)

以上の内容で解説できます。それでは順に解説していきます。

1. ツボに構造的特徴はない

1961年 北朝鮮のキム・ボンハン氏が「経穴には共通の構造を有するものが存在する」と論文で発表し、業界に激震がはしりました。これまで、東洋の神秘として考えられていた経穴に解剖学的な特徴があったことが判明し、鍼灸業界の飛躍に貢献する研究だと賞賛されました。しかし、その後、この研究は多くの研究者に否定され、「経穴に構造的特徴はない」との結論に至ってしまったのです。ここで伝いたいことは「要するに、ツボをエコー画像やMRIで撮っても視覚的に見れないよ」ということです。

2. ツボは神経や血管の走行上にある

では、次に経絡(ツボ)は現在どの様に解釈されているかについて解説していきます。

その1つが神経・血管の走行です。

図には、経穴(ツボ)と経穴(ツボ)を結ぶ線。いわゆる経絡(けいらく)の名称が載っていますね。

経穴(ツボ)を駅だとすると、経絡は「線路」と考えると分かりやすいかも知れませんね!で、この経絡が解剖学でいうといころの「神経や血管」と非常に相関があるわけです。ですので、血管・神経を鍼治療や指圧で刺激することで、身体に変化をもたらすことが、経絡(ツボ)治療の1つを言えるわけですね!

3. ツボとトリガーポイントの関連性

それでは次に、別の解釈として「トリガーポイント」について解説していきます。このトリガーポイントは名前の通り痛みの「引き金」という意味で付けられた名前です。この考え方は、欧米で発見され、現在も痛みの解釈に用いられる考え方となっております。

トリガーポイントの解釈は専門用語で解説しているので、すこし分かりにくいのですが、簡単に説明すると、循環不良により、痛みを感じやすくなってしまった部位を解釈して良いかと思います。

で、重要なのは、この欧米で発見された「トリガーポイント」が東洋の長い歴史で培われてきた「経絡経穴」とても似ていることにあります。しかも、トリガーポイントと経穴の一致度はなんと「71%」と言われており、その関連性を無視することはできません。

要するに、経穴(ツボ)とは、循環不良(体内の水分が滞ってしまう部位)が生じやすい部位で、鍼治療により、循環が改善された結果、痛みが解消されると解釈することができる!ということですね。

4. モーターポイントと経穴の関連性

次にモーターポイントです。この言葉はなかなか聞かない言葉だと思います。このモーターポイントとは、筋肉に電気を流した際、「一番反応する点」のことを指します。筋肉には、一定量の電流を流した際に、筋収縮(筋肉が電気刺激で収縮する)が起こります。この筋収縮を治療でつかうことがあるのですが、子のモーターポイントと経穴(ツボ)の関連性もツボの解釈には必要となります。

では、このモーターポイントとは、どの様なものなのでしょうか。ざっとの解説になるのですが、「神経と筋肉が接合する部分」になります。筋肉が、脳の命令で動けるのは、一概に神経からくる電気信号になるわけで、必ず、神経と筋肉が結合する部分があるわけですね。で、このモーターポイントは、神経と筋肉が連結する部分といったわけです。先程の記載にある様に、経穴は神経の上を走っていることが多いので、その連結部分が経穴と関係しているということになります。

5. スタッキングポイントと経穴

そして最後がスタッキングポイントになります。この概念はトリガーポイントに近い考え方になるのですが、主に筋肉と筋肉が擦り合う部分を指します。

特に、図の様に、走行が異なる筋肉が合わさった部分に摩擦力が発生してしまい、そこに循環障害が発生し痛みの原因となるといった解釈になります。先程のトリガーポイントを限局化した考え方になりますね。

今回のまとめ

今回はツボを西洋医学的に説明するといった内容でしたが、いかがだったでしょうか?

特にポイントとなることは、ツボは361個あり、そのどれもが共通した概念で捉えるのではなく、ツボとなった経緯は、さまざまな要因で効果をだしているということです。しかし、ツボは言い伝えや東洋の神秘ではなく、現在、その効果を医学的な解釈で捉えることが出来るということです。

当院では、研究に基づいた科学的根拠に裏付けられた治療を提供いたします。

痛みや痺れでお困りの方は是非一度ご来院ください!

治療院 春の風HP:https://harunokaze-hatogaya.com

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